バイクが水没してしまったら
バイクの水没は廃車決定?
近年の集中豪雨や台風などによって、「大事な愛車が水没してしまった!」というような事態も多くなってきました。
車の場合もそうですが、水没してしまうと水以外にも泥や様々な物質、汚れがエンジン内部に侵入してきます。
駄目になった部品は交換でしのぎますが、殆どの部品が高価であるため、買い替えた方が安いなんてことも十分にあり得るため判断が難しい所です。
しかし、諦めないで下さい。
実は「なんとかなる」場合もあるため、愛車の状況をしっかり見極めて判断していきましょう。
水没後にやること、やってはいけないこと
水没した愛車を見るのは辛いですが、まずは出来ることを一つ一つ行いましょう。
1.真っ先にバッテリーを外す
漏電によって発火や爆発の可能性も秘めているため、発見したら真っ先にバッテリーを外して隔離しましょう。(マイナス端子から外すこと)
バッテリーを外す前に、エンジン始動チェックを行うのは絶対にやめて下さい。
エンジン内部に水が入り込んでいる場合、ウォーターハンマー現象によって辛うじて生きているエンジンに止めを刺してしまうかも知れません。
2.車両についた泥や汚れを水で洗い流す
泥や油汚れ、ゴミなどが付着したままだと、サビが発生したり、部品の腐食や破損の原因になってしまいます。
すこしでも愛車の劣化を止めるために、バッテリーを外した後は水洗いをしましょう。
水没の程度で判断する修理費
・エンジン腰下まで水没
エンジン腰下の場合は密閉されている部分なので、エンジン内部に水が入る確率はとても少ないですが、低い位置にマフラーが付いている車両の場合は、内部に水が混入している可能性があるので注意して下さい。
マフラー内部の水は、一度マフラーを外して乾燥させることでトラブルを防ぎます。また、エンジン内部に水は無くてもオイルに水が混じっている可能性があるので、オイル交換をおすすめします。
・エンジン腰上まで水没(シート付近)
ここまで水没してしまうと、電装パーツやエアクリーナー、キャブレター(インジェクション)等にダメージを受けることになります。
また、エンジン内部に水が入っている可能性が非常に高いので、状況に応じてプラグを外し、セル(キック)を使ってクランキングを行い、プラグホールから水を排出させましょう。
キャブレターやエアクリーナーは取り外し洗浄、乾燥させます。
電装パーツに関しては、汚れを落とし自然乾燥によって復活を試みますが、不可能な場合は交換ということなるのである程度の費用を覚悟してください。
エンジンに関しても、水を排出しただけでは不十分なため、早めに専門店での点検をおすすめします。
・スクータータイプの場合
スクーターの場合は、マフラー、エアクリーナー共に位置が低く、エンジンが横向きのため、水位に対して水没率がとても高くなります。
また、バッテリーや電装システムがステップボード内にあることが多いため、エンジンとともにダメージを受ける可能性があります。
スクーターの場合は腰下レベルであってもすぐにメンテナンスに出しましょう。
保険は適応できる?
車両保険は基本的に天災に適応されないケースがほとんどですが、異常気象や天災が多いため、一部の保険会社では対応する所もあるようです。
台風やゲリラ豪雨などは予め予測可能なため、住んでいる地域が水没しやすい地域かどうかを把握し、出来る限りの対策を行い、快適なバイクライフを送って下さい。