ライダーは難しそうな道をどうして選んでしまうのか
道に迷うのもライダーの醍醐味の一つ
ライダーには、不思議な習性があるとよく言われます。
その中でも代表的なのは、分かれ道に差し掛かった時、あえて難しい道を選択するという習性です。
これはライダーに共通している価値観が関係しているといわれています。
すなわち、自分への挑戦のために難しい道を選択するわけです。
シンプルな道ですんなり行ってしまうと、どこか物足りなさを感じてしまうもので、複雑な道を選択してなかなか目的地に到達できないのは、ライダーあるあるではないでしょうか。
あっちに行ってはまた戻って、別の道を行くのを楽しみ、試行錯誤して最終的に目的地に到達すると、強い達成感があります。
1回ですんなりゴールしてしまったときには、ここまでの達成感は抱けないでしょう。
また、日常生活を送っていると、なかなか日ごろから達成感を味わうことは難しいでしょう。
仕事で重要なプロジェクトを任されて成功するなどの経験は、限られたときに限られた人にしか体験できないことです。
普段体験できないことを、ツーリングを通じて感じたいとライダーの心のどこかで思っている人も少なくないのではないでしょうか。
たまに乗るから刺激が欲しいという理由も
ライダーの多くが、毎日バイクに乗れるわけではありません。
仕事などをしていて、バイクに乗ることができるのは週末の休日だけという人も多いでしょう。
そのたまのツーリングがすぐに終わってしまうと、あっけなくて物足りなさを感じるでしょう。
せっかく珍しくツーリングするなら、困難が伴ったほうが刺激的で楽しいと思うライダーも少なくありません。
先ほど紹介した難しい道にチャレンジするのも、刺激が欲しいからというのもあります。
ライダーの中には、台風が来て大変な天候でもあえてツーリングに出かけようとする人も結構いるものです。
また、限られた休日にパンパンにスケジュールを組み込むライダーも見られます。
弾丸ツーリングで、帰宅するのがギリギリといった日程を組むライダーも少なくありません。
まともな発想であれば、余裕をもってツーリングを楽しんだ方がいいのではないかと思うでしょう。
しかし、逆に厳しい環境に自分を置きたがるライダーは珍しくないので、これはライダーに備わっている特殊な感性なのかもしれません。
世間的にも、バイクの置かれている立場は決して安泰ではありません。
駐車場問題や騒音問題など、バイクに乗っているライダーに対する世間の風当たりは結構厳しいものがあります。
そんな中でもツーリングを楽しんでいるライダーは、ある意味で変態的といえます。
だからこそ、厳しい環境の中でのツーリングが逆に楽しいと思ってしまうのでしょう。
この境地に達することができれば、皆さんも立派な一人前のライダーと言えるかもしれません。