高速道路で走るときの注意点
事故防止の基本は十分に車間距離を取ること
高速道路を走行するときには周囲の安全注意した上で慎重に走行をしていく必要があります。
一般道と異なり高速道路では歩行者や自転車の進入がなく、また信号機もないことからスピードを出して連続走行をすることができます。
しかしそうした道路状況に慣れていないと、他の車両との距離感がわからず知らずに危険な運転をしてしまう場合があります。
まずよく知っておきたいのが、バイクが1秒あたりに進む距離です。
仮に時速100kmで走行をしていた場合、1秒間で進む距離は約28mとなります。
1秒というと一瞬のようですが、つまり危険に気づくのが1秒遅れると28m先になってから気づくということになります。
実は人は目の前に何か危険があるということを認知してから、実際にそれに反応する行動をとるまで約1秒がかかるとされています。
バイクの運転で言えば、車線前方に危険があるとわかってから実際にブレーキを反応させるまでの時間が約1秒ということなので、28mは空走距離ということになります。
そしてさらにブレーキをかけてから止まることができるまでの距離が必要になることから、高速道路では反応から停車まで約3秒、距離にすると約84mがかかる計算になります。
そのように考えると前の車両と距離が近い運転をしていては、いくら必死にブレーキをかけても衝突を避けることができません。
高速道路で走行をする時には100m程度の距離をとっておくことが理想となります。
マスツーリングの基本は千鳥走行
次にバイクツーリングならではということで言うと、マスツーリングのときの「千鳥走行」があります。
「千鳥走行」というのはまるで千鳥の足跡のような隊列を組んで行う走行方法のことです。
具体的には一つの車線の中を、左寄り、右寄り、左寄り、右寄りといったように交互に重なるように走行することを言います。
この方法の優れたところは、単純に一列で走行をするよりも車間距離を節約することができるということです。
また同じ車線内での無理な追い越しを予防することができ、自分自身だけでなく周囲を安全に、かつ流れのある走行をしていくことができます。
接触事故を防ぐためトラックの前方は避けて運転する
高速道路では、長距離輸送を行う大型トラックが数多く走行しています。
そうしたトラックからは左側を走行するバイクは非常に見えにくく、幅寄せによる接触事故が多発しています。
そのためバイクで走行中にトラックを見かけたら、その直前に走行をするのはできるだけ避けた方がよいでしょう。
トラックから見えやすい位置に移動をするとともに、車間距離がつまらないように速度を調節していくようにしてください。
逆にトラックの真後ろは視界が悪く安全確認が遅れることがあります。